戻 る
2007/01/31 001 インダクタンス測定機の製作
インダクタンスはテスターでは測定できないので、インダクタンス測定機を作ってみようと思います。

真空管ラジオ用にコイルを作成する時にインダクタンスを測定できると便利ですね。
並4コイルは簡単に作れますが、高一コイルは大変そうです。

インダクタンスの測定には色々な方式がありますが、発振させて周波数カウンタで周波数を測定して、CとFからLを計算で求めることにしました。

回路はディップメーターの回路で、Cは固定とします。
測定できるインダクタンスの範囲は0.1μH〜10mHくらいとしますが、どうなることやら。
実際には500μH位までで十分でしょう。

基板は両面基板に5mm角のチップを貼り付けています。
チップは、5mm幅に切った基板の裏にホットボンドを薄く塗ったものを用意しておき、使うときに切って貼り付けます。
基板上にチップを配置したら、上から半田コテで温めてやると接着できます。
パーツを半田付けすると、熱でボンドが溶けてきてチップが移動しますので、冷えるまでは触れません。
ここが難点ですが、その都度接着剤を塗らなくてよいので、効率が上がります。
TRやFET用に3つのランドが連結したものも用意しておくと便利です。

ミノムシクリップに測定したいコイルをはさんで測定しま す。
ダンボールを利用して、ケースを作ります。
底板の仕切りの左側は006Pのスペースです。
ケースを組み立てます。
このあと木工用ボンドで張り合わせます。
ケースが完成しました。
アルミテープを貼り付けて、シールドと見栄えを良くしました。
測定対象のコイルと並列に付いている線は、ショート用です。
ショートさせると、内蔵の1μHで発振します。
ふたを外した中身です。
この後は、インダクタンスがわかっているコイルを測定して、Cの値を決めたいと思います。
回路図からは、150pFを2個直列にしてあるので、75pFのはずですが、浮遊容量分が追加されると推測しています。
校正は値がわかっているコイルを測定して、Cと直列接続してあるLを求めます。
まず、直列に接続してあるLを1.0[uH]と仮定してCを計算します。
直列に接続してあるLの値を適当に変化させて、ばらつきが最も少なくなる値とします。
結果はL=1.04[uH]、C=80.2[pF]となりました。
回路上のCは150[pF]を2個直列ですので、75[pF]。
これに浮遊容量が加算されると、こんなところでしょう。
使い方は測定対象のコイルを接続して、 Fを測定して、C=80.2[pF]から計算したLから1.04[uH]を差し引けばOKです。
測定できるインダクタンスの範囲は、1mH程度までした。
5.6mHでは周波数が安定しませんでした。
このあたりのインダクタンスだと、コイルに加えるオシレーターの周波数を変化させて、オシロで電圧を測定する方式が無難です。
インダクタンス測定機の回路図を描きました。

この回路図は水魚堂さんの「回路図エディタ BSch3V」で書きました。
水魚堂さんありがとうございました。

戻 る

inserted by FC2 system